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Mフォーラム(不安障害者コミュニティ)は、不安障害の方を「医療以外の部分」でサポートする団体です。主な活動は「不安障害の方へのアンケート調査」と「不安障害関係者同士の交流促進活動」です。不安障害が長期化している患者さんの場合、うつ病などの気分障害も併発していることが多いため、気分障害の方もサポート対象です。

はじめに(患者さん向け)

不安障害の方は、「この病気は治るのか」ということを常に心配されていることと思います。私は医師ではないので、不安障害が医学的に治るかどうかを申し上げる立場にないのですが、元患者として経験的な立場から述べますと、不安障害は治る病気ですので、その心配はあまりする必要はありません。このように述べても、不安障害の方は「自分だけは治らないかもしれない」と考えてしまいがちですが、その考えはおそらく正しくないです。また、書籍を読む限り、トップレベルの医師も「不安障害は正しく治療できれば治るもの」と認識している様子です。

私は、2000年代に、不安障害の一つであるパニック障害を罹患しました。インターネット上でも自分より重度の人を見つけられないくらい酷いもので、初期治療にも失敗した経験を持ちます。しかし、それでも寛解(≒完治)にもちこむことができましたので、パニック障害については誰でも治せるものだと考えています。また、私はパニック障害だけを罹患していたわけではなく、他の不安障害の症状も持っていました。パニック障害が100とすると、強迫性障害が30(こちらは物心ついたときから)、全般性不安障害が20、社会不安障害が10くらいあったと思います。ところが、パニック障害の治療を続けているうちに、これらも自然に軽快していきましたので、パニック障害以外の不安障害についても治るものと考えています。

一方で、周囲を見渡すと不安障害を治せている方はとても少ない印象です。実際に、私の患者仲間でも、完治に持ち込めた方は少ないです。

しかし、それでも尚、治るかどうかの心配をする必要はあまりありません。その理由は2つあります。一つは、不安障害の方の場合、もともと適切な治療を行えている人がとても少ないからです。適切な治療を行えている人が少ないのですから、治る人が少なかったとしても不思議なことではありません。もう一つは、治る人には「情報リテラシーが高い」という共通項があるからです。情報リテラシーとは、「情報を活用できる能力」のことを言います。

情報リテラシーが低い人の場合、回復はかなり難しく、回復までに要する苦痛も大きくなります。情報リテラシーが低いと、飲まなくてもいい薬を飲んだり、あるいは、飲んだ方がいい薬を飲まなかったりするので、治るものも治らなくなってしまいます。実際に、私も罹患してから2年間は、パニック障害について情報を持っていなかったため、大変な苦労をしました。

不安障害が治る人と治らない人は、少し会話しただけでもわかる時があります。治らない人は、治療を長期間にわたって「医師任せ」にしているか、あるいは知識不足にもかかわらず「治療法に対するイメージ」で治療法を選択していることが多いです。しかし、それらがよい結果をもたらすことはほとんどないと思います。

罹患直後を除くと、治療を医師任せにすることはよくありません。体の病気の場合、「医師任せ」でも治療は上手くいくことが多いですし、場合によっては「100%医師任せ」にするしかありません。しかし、不安障害や気分障害などの精神疾患の治療では、それが上手くいかないのです。もし、読者の方が、「病状を伝えて、あとは医師の判断次第」というスタイルで治療を続けているのであれば、それはよい状態ではありません。

不安障害の治療では、患者側の治療努力によって「治るか治らないか」の大勢が決まります。少なくとも、患者側の治療努力なしに治療が順調に進むことはないです。イメージ的なお話になりますが、不安障害を治すためには「医師の努力が10%、患者側の努力が90%」くらいの割合で必要になります。この数字は、無理矢理だしたもので何の根拠もありませんが、おそらく「当たらずとも遠からず」です。「医師任せ」で治るのであれば、ほとんどの人は治っているはずですし、治療法について悩む人もいないでしょう。

ここまで読むと、いくつも疑問が生まれていることと思います。その中でも「情報リテラシーが高いとなぜ治るのだろう?」、「患者側の治療努力とはなんだろう?」、「どうして筆者は治ったのだろう?」、「なぜ、筆者は不安障害の治し方を知り得たのだろう?」、「なぜ医師は完治まで導いてくれないのだろう?」といった疑問が大きなものになっているのではないでしょうか?

これらの疑問に端的に答えるのは難しいので、カウンセリングの場でお話していますが、「なぜ、筆者は不安障害の治し方を知り得たのだろう?」、「どうして筆者は治ったのだろう?」という2つの疑問については、この場でお答えしたいと思います。

私がパニック障害の治し方を知ることができたのは、精度の高い情報を2方向から得られたからです。一つはトップレベルの医師たちが残してくれた情報で、もう一つは先輩患者たちが残してくれた情報です。この2種類の情報のうち、どちらが欠けていても私は回復できなかったと思います。これらの情報を資料として残してくれた医師や先輩患者にとても感謝しています。

「筆者がどうして治ったのか?」ということですが、得られた情報をもとに適切な治療努力を続けることができたからです。私は、特別なことや変わったことは一切せず、EBM(根拠に基づく医療)を地道に続けることで大きな回復を手に入れることができました。この文章を読んでくださっている皆様が、同じように回復できることを願っています。

Mフォーラムの概要

不安障害は、生涯罹患率の高い疾患であるにもかかわらず、認知症や統合失調症などの他の精神疾患と比べ、理解や研究があまり進んでいない印象を受けます。そのため、Mフォーラムのではアンケート調査を行っています。また、不安障害者は社会との接点が途切れてしまいやすいので、「社会との接点の提供」も行っています。

不安障害をスムーズに治すためには、大まかには次のステップが必要です。

  1. 病院での治療
  2. カウンセリング
  3. グループワーク

このうち、Mフォーラムでは②と③を行っています。治療過程では、孤立しないことが大切です。ピア(同じ疾患を抱えた仲間)との交流が、不安を軽減してくれます。Mフォーラムに入会しますと、会員同士で交流できるようになります。匿名(ハンドル名)で参加できますので、お気軽に参加してみてください。ネット上で交流ができるようになりましたら、次はグループワークです。グループワークとは、複数人で活動することをいいます。

カウンセリング等の有料サービスについては、姉妹団体である「こころまりも相談室」で行っています。「研究活動(ボランティア活動)」と「経済活動」を分けるためにそのようにしています。