コロナウイルス蔓延のため、通院が不安な場合

こんにちは。調剤薬局に勤務する薬剤師のKODAMAです。

毎日、コロナウイルス関連の報道が続き、本当に不安ですね。

私は在宅ワークができる仕事ではないため、休みの日以外は今まで通り仕事をしています。

しかし、コロナウイルスの影響で、売り上げは落ちています。処方箋受付枚数が減少しています。その理由をいくつか考えてみました。

①一度にまとめて多くの薬をもらう人が増えた。(単価は上がるが、患者さんが薬局を利用する回数は減少)

②「この程度なら受診しなくても問題ない」と思う人が増えた。(受診機会の見直し

③「コロナウイルスが不安で外出したくない」と思う人が増えた。(受診したいが我慢)

①は、継続的に同じお薬を飲んでいる人が対象です。いつも月1回の割合で受診していた人が、2カ月に1回、または3カ月に1回というように受診間隔をあけるようになっています。それによって、なるべく通院する回数を減らします。そうすると、処方箋に書かれる処方日数も、今まで30日分だったのが60日分だったり90日分だったりします。もし、毎日同じ薬を服用していて症状が安定しているようなら、これを機に処方日数の延長を担当医に申し出てみるとよいかと思います。

②は、風邪などの急性疾患患者が減少した事実からの推察です。「わざわざ診察しなくても市販薬で治そう」という人が増えたのではないかと思います。また、かつては、ご高齢の方だと習慣的に受診し不必要な医療を受けているケースが見受けられましたが、コロナを機に「受診控え」するようなケースが出てきたのではないかと思います。実際、以前より、湿布薬やビタミン剤など必要以上に処方されることなどが問題となっていました。これらは市販で買えるものも多くあるのですが、「処方箋の方が保険がきいて安いから」という理由で受診し処方薬をもらっていた患者さんがいるのも事実です。今まで受けていた医療について、それは本当に自分にとって必要な医療なのか、ひとりひとりが見直す機会になったのではないかと考えています。

③は、不安で我慢している場合。これが今回のお話のテーマです。

病院は患者さんがたくさんいる、そうすると、病院に行ったことでかえってコロナウイルスに感染してしまうのではないか、という不安を抱える人が多くいらっしゃると思います。今、わざわざ受診しなくても問合せをすることで処方箋を書いてもらえるケースがとても多くなっています。では、薬はどうなるのかと言いますと、いつも利用している薬局から送ってもらうことが可能です。

詳細を説明します。まずは、かかりつけの病院に問合せをして、いつももらっている薬の処方箋の発行を希望している旨を伝えてください。できれば、処方日数もいつもより長めにしてもらえるとよいかと思います(このあたりは医師によって判断がまちまちなようです)。そして、いつも利用している調剤薬局の連絡先もあわせて伝えてください。病院側から直接、薬局に処方箋情報がFAXされます。薬局は、FAXされた処方箋の内容に基づいて薬を準備し、患者さんと薬の受け渡し方法について連絡を取り合います(その際、薬剤師から「他に服用している薬はありますか?」「体調はいかがですか?」等の確認があります)。直接薬局に薬を取りに来られる患者さんもいますが、宅配便等で送ることもできます。配送代については薬局によって異なりますが、おそらく患者さん側の支払いになるケースが多いかと思いますので、薬局に確認をしてください。また、お薬代の支払いは、次回薬局に行く時に支払うとか、振り込みをするとか、薬局によって対応が異なります。

病院への問合せからお薬が手元に届くまで、スムーズにいけば数日以内に完了します。病院や薬局に行くのが不安な場合、このような対応ができますので、まずは問合せをしてみるとよいかと思います。

私自身、お薬を発送準備する業務をするようになって、はじめは違和感を覚えたものですが、今はすっかり当たり前の業務になりました。現在はコロナウイルス対策の措置としてのお薬宅配対応となっているのですが、将来的にはこれがスタンダードな形になっていくのかもしれません。

「コロナ禍」は、今までの習慣を変え、今までの常識が常識でなくなっていく・・・そのような、時代の変化をもたらしているように思います。